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保育士等処遇改善、キャリアアップ研修


処遇改善加算って何?

制度の趣旨・目的

 処遇改善加算は、保育士の賃金改善を行うため2015年度に創設された補助金制度です。

 

低賃金を理由とした保育士の離職が多く、深刻な保育士不足で待機児童問題にも影響を及ぼしていることが創設の背景にあります。

保育園が安定的に質の高い保育サービスを提供するためには、「職員が長く働くことができる職場の構築」が求められ、制度により職員がキャリアアップできる環境を整備し、職員の賃金改善を行うことで、職員が意欲とやりがいをもって長く働き続けることが期待されています。

 

補助金は少しずつ拡大され、2017年度に処遇改善加算Ⅱが追加されました。

その後、2022年2月に処遇改善加算Ⅲの前進となる処遇改善臨時特例事業が始まり、2022年10月に処遇改善Ⅲの創設となりました。

 

2015年 処遇改善加算Ⅰ開始

2017年 処遇改善加算Ⅱ開始

2022年2月~9月 処遇改善臨時特例事業

2022年10月以降 処遇改善臨時特例事業→処遇改善加算Ⅲへ

 

処遇改善加算ⅠⅡⅢは全て職員の賃金改善を目的としていますが、それぞれ算定方法、要件、対象者、支給方法等が異なります。 

なお、認可保育事業と企業主導型保育事業では、加算額の算定方法や運用等について異なる部分が多数あります。

ここでは認可保育事業について記述します。

 


処遇改善加算Ⅰ

◇目的

処遇改善Ⅰは、職員の経験年数やキャリアパスの取組に応じた人件費です。

職位別の職務内容や目標などを明確にし、実現のための具体的な取り組みや支援内容を職員と意見交換しながら計画(キャリアパス計画)し、職員がやりがいをもって働ける環境の構築が必要とされています。

加算額は職員の平均経験年数に応じて算定されるため、職員が定着する=賃金改善額の増加につながります。

 

 

職員が定着する→平均経験(勤続)年数が毎年上がる→加算額が増える→職員の賃金改善が増える

 

◇加算基準額の算定方法

常勤職員の1人当たりの平均経験年数に応じて算定基礎分と賃金改善要件分の2つに分かれている)

基礎分・・・2~12%(11年以上の12%が上限)

賃金改善要件分・・・6~7%(11年未満6%、11年以上7%) 

 

◇支給対象者

役職・職種・勤務形態問わず対象(専従加算員は対象外)

 

◇支給方法

基礎分・・・勤続年数等を基準とする昇給等に充当

賃金改善要件分・・・給与基準の賃金改善(基本給、手当、賞与等)

 

◇必要な整備

賃金規定の改定、キャリアパス要件の策定、能力評価の実施等

 

(キャリアパス計画)

キャリアパスとは「職業上の道筋」のことです。処遇改善は賃金のバラマキではありません

事業者は、園の特色や職員の経験年数、職位等に合わせた具体的なキャリアパスを計画・実施し、職員が長く働ける環境を整える必要があります。

キャリアパスを構築することで、職員は組織における自分に求められる役割や目標を認識することができ、チーム力を高め継続性のある質の高い保育・教育の実現を目指します。


処遇改善加算Ⅱ

◇目的

処遇改善Ⅱは、技能・経験を積んだ職員にかかる追加的な人件費です。

保育士の役職は園長や主任等に限られていることから、他業種と比較するとキャリアアップの機会が少なく、キャリアの形成・賃金のアップ等が実現されにくい状況にあります。

 

処遇改善Ⅱはこの状況を改善するため、中堅・若手保育従事者を対象に、役職に応じて必要な研修(キャリアアップ研修)の修了を要件とし、キャリアに応じた役職を任命し賃金改善を行う制度です。

 

 ◇対象者

原則副主任保育士等の職位以下を対象とする(職種・勤務形態問わない)。

中堅・若手保育従事者のキャリアアップを目的としていることから、施設長などの管理部門や主任、専従加算員はは対象外。

但し、主任については給与バランスの問題がある場合は配分調整可(副施設長は管理業務以外について同様)。

 

◇役職・職位等の種類

処遇Ⅱは大きくA(副主任等)とB(リーダー)の2つの職位に分類されています。

 A:副主任保育士、中核リーダー、専門リーダー (概ね7年以上経験を有するもの)

 B:分野別リーダー、若手リーダー (概ね3年以上経験を有するもの)

  ※経験年数は概ねの目安であり施設の柔軟・適切な判断に委ねられている

 

◇職位別の任用要件等

職位別に次の研修を修了(幼稚園教諭等はカッコ内の時間)し、任命を受けること

A:副主任保育士、中核リーダー・・・キャリアアップ研修の内、マネジメント(15h)+3分野(45h)

A:専門リーダー       ・・・キャリアアップ研修の内、マネジメントを除く4分野(60h)

B:分野別リーダー、若手リーダー・・キャリアアップ研修の内、マネジメントを除く1分野(15h)以上

 

なお、上記研修修了要件は創設から一定期間経過措置のため適用が除外されていましたが、2023年度より段階的に適用が開始となりました。

年度に修了必要分野数が異なるため、計画的な受講が必要です。

◇加算基準額の算定方法

平均利用児童数等により算出される対象人数「A〇人」、「B〇人」について次の金額で算定

A人数 × 40,000円(+法定福利費分)

B人数 ×  5,000円(+法定福利費分)

 

 ◇支給方法

基本給の増額 OR 毎月決まった手当

 

◇賃金改善額等

A:副主任保育士、中核リーダー、専門リーダー 

原則4万円/月

但し、最低1名に4万円の支給があれば、5千円以上4万円の範囲で配分でき、B対象者への分配も可。

 

B:分野別リーダー、若手リーダー 

原則5千円/月とするが、5千円以上4万円未満の範囲で配分可。

但し、算定されたB対象人数を下回ることはできない。

 

◇必要な整備

賃金規定の改定、職務辞令の発令。

 


処遇改善加算Ⅲ

 

◇目的

処遇改善Ⅲは、職員の賃金の継続的な引き上げ(ベースアップ)を目的としています。

元々コロナ禍において最前線で働く保育士従事者等の臨時的な処遇改善として創設された「処遇改善臨時特例事業」が前身となります。

本事業は従前収入の3%程度の賃金改善を目安とした補助金で、2022年2月~9月に実施されました。

 

その後同年10月に本臨時事業の廃止にともない、継続的な賃金の引き上げを通じて「長く働くことができる」職場環境を構築し安定的な保育の提供に資すること目的として、「処遇改善加算Ⅲ」が創設されました。

 

◇対象者

園に従事する全ての職員(職種、雇用形態、役職を問わず、専従加算員も含む)。

但し、役員および施設長兼務役員は対象外

なお、施設長を除く使用人兼務役員は、使用人部分について賃金改善の対象とすることができる。

 

 ◇支給方法

当該加算額の3分の2以上について基本給又は手当として毎月支払うこと。

残りは賞与増額分や一時金による支払い、法定福利費等事業主負担分に充当。

 



料金のご案内

当事務所では、一連のお手続きについてサポートを行っております。

お客様が必要とされているサービスのみスポットでご依頼頂けるよう、各手続きについて料金を設定させて頂いております。

処遇改善加算実施コンサルタント  60,000 ~ 150,000円(税別)

 ご依頼いただく範囲により費用が異なります(処遇ⅠⅡⅢ全てご依頼の場合150,000円)。

 資料を用いてテレビ電話にてご説明させていただき、その後1カ月間フォローいたします。

 

(含まれるサービス)

 ・制度説明、試算、設定、賃金規定条項案、キャリアパス計画書等の作成等

 

(その他オプション)

 ・加算金配分表の作成(定員数等により各処遇15,000~40,000円税別)

  ※各企業毎の職員に支給する処遇改善加算金配分計画表の作成

 

(認可) 処遇改善加算申請書・計画・報告書類等作成  80,000~360,000円(税別)        

 ご依頼いただく範囲、定員、自治体様式により異なります。

 また、ご契約企業様以外において申請期限2週間未満のご依頼のお引き受けはできません。

 

(企業主導型) 処遇改善加算申請実績報告  60,000円~(税別)

 ご契約企業様以外においては、原則コンサルタントのご依頼をいただいた施設が対象となります。

 

処遇改善管理、月サポート契約  10,000円/月~(税別)

 コンサルタント、申請書類等のご依頼をいただいた施設を対象とするサービスです。

 定員数、施設数により異なります。

 

 保育園関連業務は全国の対応が可能です。


◆認可保育所の認可申請

認可保育所は、都道府県知事による認可が必要です。原則公募制で設置枠数・申請者要件等があり、役所との協議を経て決定を受けた事業者のみ設置できます。

◆企業主導型保育事業

企業主導型保育事業の開設・助成金申請も対応しています。

新規開設の他、開園後のサポートも行います。



 

保育園の開設手続きは全国対応しております。

まずはお気軽にお電話もしくはフォームよりお問合せください。

 

ご相談内容やご要望を簡単にお伺いしたうえで、ご希望に応じて無料相談の日程を調整させていただきます。

ご面談、ビデオ電話、お電話、メール等にて対応させていただいております。

 


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